エネルギーと環境を知るミニコラム

日本で発電量が最も多い再生可能エネルギーは?

再生可能エネルギーとは、自然の力を使って何度でもつくり出せるエネルギーのことです。
たとえば、太陽の光・風・水の流れ・地熱(地面の中の熱)・植物などがあります。
これらのエネルギーは、なくなる心配がなく、発電しても地球をよごしにくいので、環境にやさしいといわれています。

では、ここでクイズです!

日本で発電量が最も多い再生可能エネルギーはどれ?

A.地熱発電

B.水力発電

C.風力発電

       

 

答え

日本で発電量が最も多い再生可能エネルギーは「水力発電」!

(補足:日本は山が多く、川の流れを利用した水力発電が昔から多く行われています。)

水力発電とは?

川の流れやダムから流れ落ちる水の力を使ってタービンを回し、電気をつくる発電方法です。

なぜ日本では水力発電が多いのか?

日本は世界でも有数の「山が多い国」です。国土の約70%が山地であり、高低差のある地形と豊富な河川が水力発電に適しています。特に明治時代から昭和にかけて、多くのダムや発電所が整備され、今もなお多くが稼働しています。また、水力発電は以下のような特徴があります。

  1. 発電時にCO₂を出さないため環境にやさしい
  2. 安定して発電できる(天候に左右されにくい)
  3. ダムによる貯水で調整が可能なため、電力の需給バランスがとりやすい

こうした利点から、長年にわたって日本の電力供給を支えてきた再生可能エネルギーなのです。

他の再生可能エネルギーとどう違うの?

  • 太陽光発電(天気に左右されやすい)
  • 風力発電(風の強さや方向に影響されやすい)
  • 地熱発電(安定しているが、場所の制約が大きい)

       

これらも近年急速に導入が進んでいますが、発電量では水力発電が依然としてトップです。

水のチカラを未来につなげるには?

水力発電はとてもクリーンなエネルギーですが、ダム建設による自然環境への影響などの課題もあります。
そのため、今後は大型ダムだけでなく、小水力発電(川や用水路の流れを使う発電)など、より自然と共存できる方法も注目されています。
エネルギーの未来を考えるとき、まずは「今ある自然の力をどう使うか」を知ることが大切です。
このクイズが、その第一歩になれば嬉しく思います。

日本の電気はどこから?

電気はわたしたちの生活に欠かせないエネルギーですが、その作り方によって、地球環境への影響は大きく変わります。
たとえば、火力発電では石炭やガスを燃やすため、大量の二酸化炭素(CO₂)が出てしまいます。一方で、太陽光や風の力を使った発電は、CO₂を出さずに電気をつくることができるのです。

では、ここでクイズです!

日本で一番多く使われている発電方法はどれ?

A.水力発電

B.火力発電

C.原子力発電

      

 

答え

2022年時点で日本の発電のうち、およそ7が火力発電によってまかなわれています。

火力発電とは?

火力発電は、石炭、石油、天然ガス(LNG)といった化石燃料を燃やして発電する方法です。
燃料を燃やすことで発生した熱で水を蒸気に変え、その蒸気でタービンを回して電気をつくります。

現在、日本の火力発電では特に天然ガス(LNG)の利用が多くなっており、石油や石炭に比べてCO排出量が少ないという特徴があります。

なぜ日本は火力発電に頼っているのか?

日本が火力発電に大きく依存しているのには、いくつか理由があります。

  1. 安定供給が可能

    天候や時間帯に左右されにくく、安定して電気を供給できます。

  2. 再生可能エネルギーの導入が途上

    太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、発電量が不安定で、貯める技術(蓄電)がまだ発展途上です。

  3. 原子力発電の再稼働が限定的

    東日本大震災以降、原発の停止や見直しが進んでおり、その分を火力で補っている状態です。

火力発電の課題と未来への動き

火力発電は安定した電力供給が可能な一方で、COを排出するため地球温暖化の原因となるという課題があります。そのため、日本や世界では「脱炭素」や「カーボンニュートラル」に向けて以下のような取り組みが進められています。

  • 再生可能エネルギーの普及(太陽光、風力など)
  • 火力発電にCCS(二酸化炭素の回収・貯留)を導入
  • 水素などの次世代燃料の活用

       

私たちの生活に欠かせない「電気」が、どのようにつくられているのか。
そして、それが環境にどのような影響を与えているのか。
今回のクイズを通じて、少しでも「エネルギーの今と未来」に関心を持っていただければ幸いです。
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